テーマ 174 “部下との面談で合意の上育成計画を決定する”
“正しい手順で面談を行う”
■部下との合意形成のために面談の場を設定する
今後6ヶ月間の「部下育成計画シート」案について
部下の方の考えや希望などの意見を聴き、
部下の方との合意を得るための場として
面談の場を設定致します。
部下の方との面談においては、部下の方に対して、
上司の方が作成した「部下育成計画シート」を一方的に説明し、
押し付けるような形にはしないようにします。
面談は、一度だけではなく、上司と部下の双方が納得するまで
何度も繰り返すことが重要です。
部下の方の希望、意見を聴き、追加すべき項目や
修正が必要な個所は改め、上司、部下の双方が納得のいく
「部下育成計画シート」と致します。
面談に臨むときは、必要な準備をし、
正しい手順で話を進めることが重要です。
部下の方の過去6ヶ月の仕事の状況や実績の話を、
まず聴いて、よくできたところをほめてから、
上司として部下に改善してもらいたい点と
今後の期待として6ヶ月間の「部下育成計画シート」案を
話すといった順番で話を進めていきます。
上司として部下に改善してもらいたい点を先に話してしまうと、
部下は、「自分は批判されている、自分は評価されていない」
という感情を持ってしまう場合があり心を閉ざしてしまいます。
このため、改善点を先に話してしまったあとに、
よくできたところをほめたり、今後の期待を伝えても
部下の心には入っていかず、面談を行ってもマイナスの
効果しか得られない場合があります。
また、上司の方は、部下の方の現状を正しく踏まえた上で、
良い点は認めさらに伸ばし、
改善点や「部下育成計画シート」は自分も協力し
一緒になって取り組むという姿勢が重要です。
改善点や期待事項を言葉で伝えただけでは、
部下はなかなか育ちません。
上司も一緒に取組む姿勢が必要です。
■手順に沿って面談を進める
部下の方と面談を行うにあたっては
下記のような手順で進めます。
1.日頃の労をねぎらう
・まずは日頃の労をねぎらう。
・一生懸命仕事をしてくれることに対し感謝の気持ちを伝える。
2.面談の主旨を伝える
・より一層の成長をめざした今後6ヶ月間の
目標設定の場であることを伝える。
3.仕事の実績について部下の話を聴く
・上手くいったこと、課題点。
・耳を傾けてよく聴く。
・不明なことはたずねる。
・理解しようと努力すること。
4.全体的によかった点、ほめたい点を伝える
・受け入れる体制になってもらうために、
全体的によかった点、ほめたいところを伝える。
5.よくできたところの中で、具体的に伝えたい点
3項目を話す
・仕事に対する取組み姿勢や仕事の成果、
コミュニケーション上における良い点など
3項目程度を伝える。
・最初によかったところ、上手くいったところ、
努力したところなどをほめる。
6.改善してもらいたい点、上司として気になった点
3項目を話す
・仕事に対する取組み姿勢や仕事の成果、
コミュニケーション上における改善すべき点など
3項目程度を伝える。
・途中、必ず部下の意見を引き出しながら行う。
7.今後6ヶ月間の「部下育成計画シート」案の
説明と部下との意見交換
・森を示す。会社全体、部署全体の方向性、目標を示す。
育成計画内の仕事が、会社やお客様にとってどういう
意味を持つのかという全体像、森を示す。
・なぜあなたにこの仕事を行ってほしいのかを伝える。
部下に自分自身の仕事の重要性を認識してもらい
モチベーションを高める。
・6ヶ月後にどのような仕事ができるようになってほしいのか、
どのような知識や資格を取得して欲しいのか、
どのような取り組み姿勢を身に付けてほしいのかを伝える。
・上司からの説明後、部下の考えや希望などを聴き意見交換する。
8.面談を締めくくるにあたり伝えること
・活躍を期待している旨を伝える。
・やる気や意欲を上げるために、プラス面を告げて終了する。
9.6ヶ月後の獲得成果の事前把握
・部下を育成することにより、6ヶ月後に部下の
言動がどのように変化しなければならないのか
事前に把握しておく。
*上司として把握しておき部下には伝えない。
10.6ヶ月後の実績
・6ヶ月後期待したどおりの成果が得られたか、
実績状況を把握する。
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